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社長のコラム 今月のヒント
令和08年03月号
父親への感謝 野口嘉則さんの『鏡の法則』を思い出した。
小学生の息子のことで悩んでいる母親にカウンセラーがアドバイスをする物語である。息子の相談だったのにカウンセリングは母親自身の話になっていった。
「感謝すべき人に感謝していなかったり、許せない気持ちを持っていたりしていませんか?」と聞かれ、彼女は父親を思い浮かべる。カウンセラーに「お父さんに対する気持ちを紙に書きなぐってください」と言われた。彼女は独善的だった父親を責める気持ちを書いた。自分がどれほど父親の言葉に傷ついてきたかを。
「次にお父さんに感謝できることを書いてください」と指示された。彼女は、家族のために一生懸命働いてくれたこと、公園に連れていってくれたことを書いた。次に、「謝りたいこと」を書くように言われた。彼女は心の中で父親に反発し続けてきたことを書いた。
最後に、「今書いた『感謝できること』と『謝りたいこと』をお父さんに直接伝えてください。紙に書いたことを棒読みするだけでいいから」と言われた。「棒読みならできるかも」と思って、父親に電話を掛けた。
「お父さん、あのね、お仕事、大変だったよね」「よく公園に連れてってくれたよね」「いろいろ反発していたけど、ごめんね」と言った。突然、電話口の声が母親に変わった。「あんた、お父さんに何を言ったの! お父さん、泣いてるよ」。受話器から父親の嗚咽する声が聞こえてきた。
その後、息子へのいじめがぴたりと止んだ。彼女は、息子に起きていたことは自分の心の「鏡」だったことに気づく。